話したい事や、聞きたいことがあったから、久々に親友に電話した。
お互い、そんなに頻繁に電話するわけじゃないけど、ここぞという時には絶対掛けるし、ここぞって時には絶対受けるっていうのは、他の誰かには無いことなんだろうと思う。


電話の内容はくだらないことだけど、誰にも言えなかったようなこと。それも何年も抱えていたもので。
いつも気張っていたり、平気な振りして生きている。そんな俺のダメなところを自然に判ってくれる奴は、本当に、「相棒」だと思った。もう、10年以上こういう関係だ。


それはお互い様なのかもしれない。ただ、彼はもう妻帯者になったし、彼女を紹介してしまった俺としては、波風立たないように周りをみるべき役割かもしれない。


学生の時のように、馬鹿ばっかりやっていけるような歳ではなくなったんだよな。
そんな事を思いつつ、奴の優しさに昔を想い、泣きたくなった。


何も考えずに生きていたあの頃は、ずっと昔の話だ。