終電で帰ってきたのち、「ならさん」で晩飯がてら、ボジョレーを頂いた。
縁起物ということで飲んだ訳だけれど、たまにはこういう若いワインも悪くない。


付き合っている相手とか浮気相手を、酒に例えたり、食べ物に例えたりする人がいる。
俺は人間を何かと比較するという考え方がさっぱり判らないので、どうしてそういう発想になるのか理解できないのだが、概してそういう人達は、「仕事と恋人」とか「昔の恋人と今の恋人」というような比較を好むような気がする。


喩えとしては判りやすいのかもしれないが、判りやすくしたが為に抜け落ちてしまう何かが、人が人を考える上で大切な部分なのではないかと、つい気になってしまう。
人なんて誰だって長所短所併せ持っているものだし、単純な比較なんて軽々しくできない。


ボジョレーは若い女みたいだな!」と大声で宣っている酔客を横目に眺めながら、不用意にそういうことをする人間にはなりたくないなと思った。