中国元切り上げとオフショアの今後
子IDでシステム話はやるといっておいて、まだ準備できてないのでこちらで。
多分、この話を受けてIT業界での中国オフショアは多少足が鈍るんではないかなと思っている。発注側の利鞘や労苦を含めて、オフショアというのは先を見るのが難しいスタイルだと思っていたが、それが加速されるんではないかなと。
文化的な差異で、よくボトルネックになっていたことは、日本のいわゆるSEの常識と、アジア圏他国の常識がかけ離れているということが大きかったと思う。
オフショアで問題になるその文化的ギャップだと、中国が大きかったように俺は思っている。同じ漢字文化圏だしという日本人SEの甘えも大きかったんだろうけど、ドル固定の通貨、しかも妙に安いという安心感というか。そういうものがそろそろ崩れ去るのかなと思ったりする。
俺はオフショアに関しては、途中から技術的アドバイスやソースの監査的なところしか入った事がないから、そういうノウハウとかは残念ながら公開する事が出来ない。
でも大概問題になるようなことは、発注側のSEが「コレぐらいはやってくれると思ってたんですけど?」という主張と、受注側の「契約ではコレしか書いてないですよね?」という話。
保守とか瑕疵に関しての契約がないから、問題出たときには、開発元にキーパーソンとか経緯がわかる人間なんてプロジェクトに居ないどころか、他社に行ったりとか当たり前だし。基本的に、紙で書かれた以上のことは決してないと思うのがおそらく国際ルールだと思う。日本人SEの弱いところはそういうナアナア文化でなんとかやってきたところなんだろうなと思う。
発注元なんだから、多少の甘えとか無理強いだって許されるというか。とにかくそういう考え。
そういう感覚は、今まで日本国内の企業に発注するときだけに通じだ考えだよなあ。安いけど、それぐらいはやってくれるっていう甘えた発想がダメなんだと思う。まあ、オフショアで打撃受けるようなSEは、国内企業に発注してもデスマーチ作るだけだとは思うけど。
結局は、要件定義も満足に出来ない人間は、オフショア契約だって甘く見積もるって話なんだろうけどね。
これからは、低価格な要員をもっているところに投げればっていう安易な話は少なくなってくるのかなとも思う。
これからの生き残りパターンは俺的にはこんな感じ。
- 下流に投げる段階で、リスクや技術的な問題を解消できる企業(オフショア成功組)
- 国際化/多国語化というようなローカライズ技術*1を抱えていて、海外からソリューションやアプリを輸入して、その後の問題も解決できる企業(ローカライズ専門組)
- 独自のアプリやビジネスモデルで食える企業(キラー開発組)
- ある程度、得意分野を持っていて、他の企業が逃げても自分は逃げない企業(デスマーチ上等組)
って感じかなあ?
まあ、デスマーチ組は使い捨てに近いから置いておくとして、こういうのは普遍的な指標かもって思うから、これから就職するとか転職するって人は、参考にしてみたらいいかも。*2